ピンク色の小さな花を咲かせる雑草一覧&見分け方

植物
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庭や道端にふと目を向けると、ピンク色の小さな花が可憐に咲いていることがあります。見た目は可愛らしくても、それらは多くの場合「雑草」として扱われる植物です。

中には、よく似た種類がいくつもあり、「小さいピンク色の花 雑草」と検索しても、なかなか名前が分からないという声も多く聞かれます。

この記事では、そんな小さいピンク色の花を咲かせる雑草の代表種を整理し、それぞれの特徴や見分け方をわかりやすくまとめました。庭の手入れや植物観察の参考として、ぜひ活用してみてください。

この記事で分かること
  • 小さいピンクの花を咲かせる雑草の名前と種類がわかる
  • 各雑草の見分け方や特徴を理解できる
  • 見かける場所や発生時期の目安がつかめる
  • 効果的な駆除方法と注意点が把握できる

小さいピンク色の花を咲かせる雑草の種類

  • 小さいピンク色の花を咲かせる雑草
  • 雑草の駆除方法と注意点

小さい花を咲かせる雑草

庭や道端で見かける「小さなピンク色の花を咲かせる雑草」は意外と種類が多く、見分けが難しいこともあります。ここでは、代表的な種類をいくつかご紹介します。

アカツメクサ(赤詰草)

  • 花の特徴:赤紫がかったピンク色の小花が球状に集まって咲きます。花は上向きに咲き、密集しているためボリューム感があります。
  • 原産地:ヨーロッパ
  • 分布:日本全国に広く分布(帰化植物)
  • 発生時期:5月~9月
  • 草丈:20~50cm
  • 備考:牧草として輸入されたものが野生化しています。乾燥にも強く、道端や公園などでもよく見かけます。
アカツメクサの見分け方
  • 葉に白いV字模様がある
  • 葉は3小葉からなり、クローバーに似ている
  • 蜜源植物としてミツバチに人気
  • 群生して咲くことが多い

モモイロシロツメクサ(桃色詰草)

  • 花の特徴:通常のシロツメクサよりも淡い桃色を帯びた花を咲かせます。
  • 原産地:ヨーロッパ
  • 分布:全国各地の公園や芝生
  • 発生時期:4月~6月
  • 草丈:10~30cm
  • 備考:花の色以外は普通のシロツメクサと変わらない
モモイロシロツメクサの見分け方
  • 葉はクローバー形
  • 普通のシロツメクサと混生していることがある
  • 茎が這うように伸びる性質がある

ムラサキカタバミ(紫片喰)

  • 花の特徴:鮮やかな紫がかったピンク色の5弁花を咲かせます。花は日中に開き、夕方には閉じます。
  • 原産地:南アメリカ
  • 分布:日本全国(帰化植物)
  • 発生時期:4月~10月
  • 草丈:約10~25cm
  • 備考:日当たりのよい場所に群生することが多く、繁殖力が非常に強い植物です。
ムラサキカタバミの見分け方
  • 葉がハート形で3枚一組
  • 地下茎で増えるため、引き抜いても再生しやすい
  • 根元から放射状に広がるように茎が伸びる
  • 光に反応して花が開閉する

ヒメツルソバ(姫蔓蕎麦)

  • 花の特徴:小さなピンク色の花が球状にまとまって咲きます。見た目が可愛らしく、地面を這うように咲きます。
  • 原産地:ヒマラヤ地方
  • 分布:本州以南の都市部・温暖地
  • 発生時期:5月~11月
  • 草丈:10~20cm 備考:観賞用として植えられたものが野生化しています。コンクリートの隙間でも生育可能です。
ヒメツルソバの見分け方
  • 葉に黒紫色のV字模様がある
  • 茎が赤く地面を這うように広がる
  • 寒くなると紅葉する特徴がある
  • 一年を通して繁茂することが多い

ハルジオン(春紫苑)

  • 花の特徴:ピンクや白の細い花びらが多数集まった舌状花をもち、中心部は黄色い筒状花です。見た目はフワフワとしており、まるで小さな菊のような印象を与えます。
  • 原産地:北アメリカ
  • 分布:日本全国の空き地、道端、畑の周辺など
  • 発生時期:3月〜7月
  • 草丈:30〜80cm程度
  • 備考:明治時代に観賞用として持ち込まれた帰化植物で、現在では野生化しています。
ハルジオンの見分け方
  • 茎が中空になっており折ると空洞が確認できる
  • 葉が茎を抱くようにつく点が特徴
  • 一つの茎に多数の花を咲かせることが多い
  • 日が陰ると花が閉じる傾向がある

ホトケノザ(仏の座)

  • 花の特徴:ピンク色がかった紫の唇形花で、茎の先に集まって咲きます。花の形は筒状で、下唇が開いています。
  • 原産地:ヨーロッパ、アジア西部
  • 分布:日本全国の畑、道端、公園など
  • 発生時期:2月〜5月(地域によっては秋にも)
  • 草丈:10〜30cm
  • 備考:春の七草の「ホトケノザ」とは別種です。春先の畑でよく見かけ、蜜源植物としても知られています。
ホトケノザの見分け方
  • 葉が茎を囲むように対生してつく
  • 葉の形が丸く、縁に浅い切れ込みがある
  • 花は上部に集中して咲き、下部には咲かない
  • 柔らかい質感の葉が特徴的

ヒメオドリコソウ(姫踊子草)

  • 花の特徴:淡いピンクから赤紫色の小さな唇形花を咲かせます。葉は赤紫色を帯びており、花とのコントラストが美しいです。
  • 原産地:ヨーロッパ
  • 分布:日本全国の道端、空き地、草地など
  • 発生時期:3月〜6月
  • 草丈:10〜25cm程度
  • 備考:明治時代に渡来した帰化植物で、春先に一斉に群生することもあります。
ヒメオドリコソウの見分け方
  • 上部の葉が赤紫色になる傾向がある
  • 葉に細かい毛が生えている
  • 花は段状につく
  • 茎が四角く、断面がはっきりしている

ゲンノショウコ(赤花型)

  • 花の特徴:小さな5弁の花を咲かせ、赤紫やピンクがかった色味が特徴です。白花型も存在しますが、地域によっては赤花型が優勢です。
  • 原産地:日本、中国、朝鮮半島
  • 分布:日本全土に広く分布しています。特に日当たりの良い草地や道端に多く見られます。
  • 発生時期:夏から秋(7月~10月頃)
  • 草丈:20cm〜50cm程度
  • 備考:古くから民間薬として下痢止めに利用され、「現の証拠」という名の由来にもなっています。
ゲンノショウコの見分け方
  • 花の中心に細かい白い線が入っている
  • 実が熟すと“ミコシ”状に裂ける独特の形
  • 葉が掌状に3〜5裂し、縁にギザギザがある
  • 茎に細かい毛が密生している

タチアオイ(立葵)

  • 花の特徴:直立した茎に大きく目立つ花を多数咲かせ、色は赤、ピンク、白など多彩です。八重咲きや一重咲きの品種もあります。
  • 原産地:中国西部〜中央アジア
  • 分布:主に人家周辺で見られますが、一部では野生化しています。
  • 発生時期:初夏〜夏(6月〜8月頃)
  • 草丈:1m〜2m程度
  • 備考:梅雨入りとともに咲き始め、梅雨明けには花が上部に咲き進むことから、季節の指標としても知られています。
タチアオイの見分け方
  • 花が茎の下から上へ順に咲く
  • 茎が太く、木質化することがある
  • 葉が大きく掌状で毛が多い
  • 種が円形に並ぶ特有の果実構造がある

イヌタデ(犬蓼)

  • 花の特徴:小さなピンク色の花が穂状に密集して咲きます。花びらに見える部分は萼で、実際の花弁は持ちません。
  • 原産地:東アジア一帯
  • 分布:日本全土の野原、道端、畑の周りなどに広く見られます。
  • 発生時期:夏から秋(6月〜11月頃)
  • 草丈:30cm〜60cm程度
  • 備考:子どもたちがままごと遊びでご飯に見立てて使ったことから「アカマンマ」の名で親しまれています。
イヌタデの見分け方
  • 葉の中央に黒紫色の模様が出ることがある
  • 茎は赤みを帯び、節で折れやすい
  • 葉の基部に筒状の托葉鞘がある
  • 種子は黒くて光沢がある

ヒルザキツキミソウ(昼咲月見草)

  • 花の特徴:淡いピンク色の大きな花を昼間に咲かせます。花は4枚の花びらからなり、中心は黄色を帯びています。
  • 原産地:北アメリカ
  • 分布:日本全国に帰化植物として広まりつつあり、特に道路脇や河川敷で見られます。
  • 発生時期:春〜初夏(5月〜7月頃)
  • 草丈:20cm〜50cm程度
  • 備考:月見草の仲間ですが、夜ではなく日中に花が開くため「昼咲月見草」と呼ばれます。観賞用としても人気があります。
ヒルザキツキミソウの見分け方
  • 茎が地を這うように伸びる
  • 葉は細長く先が尖っている
  • 花の中心部に明瞭な黄色の模様がある
  • 種子が詰まった細長い果実がつく

ナデシコ(撫子)

  • 花の特徴:切れ込みのある細い花びらを持ち、赤、ピンク、白などの色があります。中心部に模様があるものも多く、可憐な印象です。
  • 原産地:日本、中国、朝鮮半島
  • 分布:全国に広がっており、一部の園芸種が野生化しています。河原や道路脇などに見られます。
  • 発生時期:初夏〜秋(6月〜10月頃)
  • 草丈:20cm〜70cm程度
  • 備考:「大和撫子」という言葉の語源となった花で、日本文化に深く関わっています。
ナデシコの見分け方
  • 葉は細長く対生し、やや青みを帯びる
  • 花びらに鋸歯状の切れ込みがある
  • 園芸品種由来の色や模様が混ざることがある
  • 花は横向きまたは上向きに咲く

カワラナデシコ(河原撫子)

  • 花の特徴:細かく切れ込んだピンク色の花びらが特徴で、風に揺れる姿が涼しげです。上品な美しさがあり、観賞用としても人気です。
  • 原産地:日本、中国、朝鮮半島
  • 分布:全国の河川敷や草地、乾いた山野などに自生しています。
  • 発生時期:夏〜秋(7月〜9月頃)
  • 草丈:30cm〜80cm程度
  • 備考:万葉集や古典文学にも登場する、歴史ある野草です。「日本の秋の七草」の一つとしても知られています。
カワラナデシコの見分け方
  • 花びらの切れ込みが深く繊細な形状
  • 茎は細く直立し、葉は細長くて平行に伸びる
  • 草地や河原など、乾いた日当たりの良い場所に多い
  • 花は日中に開き、夜間はしぼむ性質がある

ネジバナ(捩花)

  • 花の特徴:小さなピンク色の花が茎に沿って螺旋状に咲きます。1つ1つの花はランの仲間らしく、唇弁が発達した独特の形です。
  • 原産地:日本、東アジア
  • 分布:日本全国の芝生や草地に広く分布しています。都市部の公園や校庭でも見かけます。
  • 発生時期:初夏(6月〜8月頃)
  • 草丈:10cm〜40cm程度
  • 備考:ラン科の野草としては珍しく、比較的身近な場所でも見られる種類です。名前の由来は、花がらせん状に咲くことにあります。
ネジバナの見分け方
  • 花が茎を中心に螺旋を描くように並ぶ
  • 葉は根元から放射状に広がり線形
  • 湿った芝生や草地によく見られる
  • 花色は淡いピンク〜やや濃いピンクまで幅がある

トキワハゼ(常盤爆)

  • 花の特徴:淡い紫色からピンクがかった小花を咲かせます。下唇に黄色い斑点があるのが特徴です。花の形はホトケノザに似ていますが、より小型です。
  • 原産地:日本、中国、東南アジア
  • 分布:全国に広く分布しており、畑、道端、庭先などに見られます。
  • 発生時期:春から秋(4月〜11月頃)
  • 草丈:5cm〜20cm程度
  • 備考:一年草または越年草として扱われ、温暖な地域では冬でも花を咲かせることがあります。非常に丈夫な雑草です。
トキワハゼの見分け方
  • 花は小さく、茎の上部に一つずつつく
  • 葉はやや丸く、縁にギザギザがある
  • 地面を這うように広がって生育する
  • 花期が長く、年中見かけることもある

アカバナユウゲショウ(赤花夕化粧)

  • 花の特徴:鮮やかなピンク色の4弁花が咲きます。花びらは丸く、中心に細長い雌しべが伸びているのが特徴です。
    原産地:南アメリカ
    分布:本州以南の道端や空き地に広く分布しています。比較的暖かい地域に多く見られます。
    発生時期:春〜秋(5月〜9月頃)
    草丈:20cm〜50cm程度
    備考:観賞用として導入されましたが、繁殖力が強く野生化しています。駆除が難しい場合もあります。
アカバナユウゲショウの見分け方
  • 細くて直立した茎に小さな花をつける
  • 葉は披針形で、互生し浅い鋸歯がある
  • 茎や葉に赤みが差すことがある
  • 日当たりの良い場所で群生する傾向がある

ニワゼキショウ(庭石菖)

  • 花の特徴:小さな星形の花を咲かせ、花色は淡い紫からピンク、白に近いものまであります。中心には黄色が入り、全体として可憐な印象です。日中に花を開き、夕方には閉じる性質があります。
  • 原産地:北アメリカ
  • 分布:日本全国に帰化しており、都市部から郊外まで道端や芝生、公園などに広く見られます。
  • 発生時期:初夏(5月〜7月頃)
  • 草丈:10cm〜30cm程度
  • 備考:明治時代に観賞用として導入されました。現在ではすっかり野生化し、雑草として扱われることも多いですが、花の美しさから人気もあります。
ニワゼキショウの見分け方
  • 葉は細長く、根元から多数生える線形
  • 茎の先に1日花が一輪だけ咲く
  • 種子が入った果実は丸く、熟すと茶色くなる
  • 乾いた場所でもよく育ち、日当たりを好む

カラスノエンドウ

  • 花の特徴:小さな蝶形の花を咲かせ、色は赤紫からピンクまで幅があります。花は葉の付け根に1〜3輪つき、春の野原でよく目立ちます。開花後には細長い豆果を実らせます。
  • 原産地:地中海沿岸地域
  • 分布:日本全国の平地から山地まで広く分布し、空き地や道端、田畑の周辺などでよく見られます。
  • 発生時期:春(3月〜6月頃)
  • 草丈:20cm〜100cm程度
  • 備考:マメ科の植物で、根に根粒菌を持つため土壌改良にも役立ちます。春先に目立つ雑草の一つで、近縁種のスズメノエンドウやカスマグサと混同されがちです。
カラスノエンドウの見分け方
  • 巻きひげを持ち、他の植物や構造物に絡まって伸びる
  • 葉は小葉が左右に並ぶ羽状複葉で先が尖っている
  • 莢(さや)は黒く熟し、中に数粒の黒い豆が入る
  • 花の付け根にある托葉(たくよう)は三日月形で縁にギザギザがある

雑草の駆除方法と注意点

雑草を効果的に駆除するには、目的や環境に合った方法を選ぶことが大切です。ピンク色の花を咲かせる雑草も例外ではなく、放っておくと増えやすいため、定期的な管理が欠かせません。

手で抜き取る

特徴:
もっとも基本的で安心な方法です。小規模の庭や花壇などに向いています。
やり方:
・土が湿っているときに根元をしっかり持って抜く
・根が残ると再生するため、スコップや草抜き器を併用するのがおすすめ
注意点:
・根が深い雑草は途中で切れやすい
・種ができる前(花が咲いた直後など)に抜くと繁殖を抑えやすくなります

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除草剤の使用

特徴:
成分によって根まで枯らすことが可能。雑草の種類や目的に応じた製品選びが重要です。
やり方:
・非選択性(広範囲向け)と選択性(特定の雑草のみ)の違いを理解して選ぶ
・無風の日を選び、散布範囲に注意しながら使用する
注意点:
・野菜・花・ペット・子どもがいる場所では使用を控えるか慎重に扱う
・地面に残る成分がある場合は、他の植物への影響も考慮する必要があります

防草シート・マルチング

特徴:
雑草を「生やさない」ための予防策。特に種の発芽を抑えるのに効果的です。
やり方:
・土の上に防草シートやバークチップを敷く
・隙間がないように敷き詰めるのがポイント
注意点:
・既に生えている雑草はあらかじめ除去しておく
・数年で劣化することがあるため、定期的な張り替えが必要

雑草は種類や生育状況によって対処法が異なります。単独の方法だけでなく、複数の手段を組み合わせることで、より効果的に雑草の管理が可能です。雑草は見た目に紛れやすく、放置すると急速に広がることもあるため、日頃からの小まめな対応が鍵となります。

小さいピンクの花を咲かせる雑草まとめ

  • 小さいピンクの花を咲かせる雑草は意外と種類が多い
  • 観賞用に導入されたものが野生化して雑草化しているケースがある
  • 花びらの形状や模様で種類の判別ができる
  • 茎や葉の色・模様も識別の重要な手がかりになる
  • 同じ種でも地域により花色に変異が見られることがある
  • 日中に咲き、夕方に閉じる花が多い
  • 草丈は10cm前後の低いものから1mを超えるものまでさまざま
  • 帰化植物が多く、全国に分布している雑草が多い
  • 道端や公園、空き地など身近な場所でよく見かける
  • 繁殖力が強く、放置すると急激に広がる種もある
  • 地面を這うように伸びる茎をもつ種類が多い
  • 花の中心に黄色や白の模様があるものは識別の目安になる
  • 花の付き方(単独・密集・段状)も見分ける手がかりになる
  • 雑草対策には除草剤・手抜き・防草シートなど複数の方法を併用するのが効果的
  • 雑草は放置せず、早期発見・早期対処が重要となる